石見神楽(いわみかぐら)−島根県浜田市 石見之國伝統芸能−石見神楽公式サイト−

鍾馗

能 舞

鍾 馗(しょうき)

登場人物
鍾馗(しょうき)、疫神(えきしん)
神楽歌
千早ふる荒ぶるものを拂わんと 
出で立ちませる神ぞ貴き
あらすじ
鍾馗は唐冠を被り茅の輪と十束の宝剣を持ち、 病魔を司る疫神(鬼)を退治します。 石見神楽では特に重厚な風格を持つ舞で、 一番の花形の舞です。 この演目は、 唐の「鍾馗」の物語と能「鍾馗」、 須佐之男命(すさのおのみこと)と蘇民将来(そみんしょうらい)との「茅の輪」の故事が合体したものといわれています。
見どころ見どころ
鍾馗といえば、神も鬼も厳つい面に、豪華な衣裳が定番。中でも衣裳は、1着○百万円!?を越えるほどの、団体の中で一番豪華な衣裳が身につけられます。舞うのも代表者か、キャリアのあるベテランの舞子によって演じられ、石見神楽の花形と呼ばれる風格のある演目なんだ。
口 上〈校訂石見神楽台本より〉
「我は鍾馗といへる神なり。この頃玄宗皇帝疫神のために冒され悩むと聞く。我その病を救はんがため、かの疫神を退治せばやと思ふなり。」
「それに立ち向ふたる神はいかなる神にてましますぞ。」
「我は鍾馗といへる神なり。汝いかなる者やらん。」
「おお我はこれ、春の疫癘夏瘧癘、秋の血腹に冬咳病、一切病の司、疫神とは我が事なり。」
「汝、麻呂が教に従つて外つ国へ退くか、さもなくば、この茅の輪に十束の寶剣を以て汝が一命打ち取ること只今なり。」
「いかに鍾馗大神の守護たりとも、數多の眷族を引き連れて、村々国々を駈けまはり、竈々に押し入つて、幼きものは摑みひしぎ、老いたるものは踏み殺し、又元氣盛なるものと見るならば、五臓六腑に分け入つて、肝のたばねを食ひちぎり、民を悩まし、この国を、魔国となさいでおくものか。」







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