石見神楽 面
現在浜田市の舞台で使用される神楽面には、主にこの地に伝わる製法で漉かれた石州和紙が素材に使用 されています。 開発には地域的な素地があり、浜田市長浜地区に伝わる「長浜人形」の存在が大きかったと思われます。 型を用いて粘土を造形する工程にヒントを得て、脱活(だっかつ)と呼ばれる技法に活路を見出して和 紙面への昇華を見ました。
ここでは代表的な男性面「鐘馗」の製作工程をご紹介します。
①面の原型作り
上質の土で面を彫塑する。
②自然乾燥
③面張り
柿渋入リの糊で石州和紙を幾重にも貼り合わせる。
④原型はずし
粘土の原型を木槌で壊す。
⑤柿渋ぬり
面裏を整え柿渋を充分に塗り重ねる。
⑥穴あけ
面の目、鼻、毛穴等を火箸で開ける。
⑦胡粉(ごふん)かけ
胡粉塗り→磨きを繰り返し面の肌を作る。
⑧絵 付
面に彩色をほどこす。
⑨毛植え
人毛、馬毛、ヤク毛等を使用。
⑩完 成
神楽用・装飾用として需要。
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【取材協力】
柿田勝郎面工房
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