能 舞
切 目(きりめ)
■ 登場人物
切目王子(きりめおうじ)、介添
■ 神楽歌
熊野なる切目の王子の竹柏の葉は
髪挿に挿いて御座へ参ろや
髪挿に挿いて御座へ参ろや
■ あらすじ
高天原から熊野大社に降りた羯鼓と呼ばれる宝物の太鼓を、神禰宜(かんねぎ)が苦心して据えた太鼓の前で、 切目の王子と介添えの二人が問答をし、 切目の王子が太鼓を大きく打ち鳴らしながら舞い納めます。風雅かつ厳格なその舞は、熊野修験者の開眼を意味するものであるともいわれます。演目「かっ鼓」と一連の舞。


キリリとしたスマートフェイスの切目王子は学問の神様ともいわれるよ。
和歌山県の熊野古道には切目神社があり、修験者の要所とされたんだ。
和歌山県の熊野古道には切目神社があり、修験者の要所とされたんだ。
■ 口 上
切目「「それ神といつぱ、天地未分の昔より、虚空円満におはします。これは即ち一元の神、又五行別像のその理はいかに。」
介添「木火土金水、靑黄赤白黑の色を得て、五柱の神と現はれたまふ。」
切目「さてその垂跡は」
介添「事解男、速玉の男、伊弉諾の神社。」
切目「無念の鼓は。」
介添「父母の声。」
切目「羯鼓太鼓は。」
介添「幼兒の声。」
切目「みな神風の源は。」
介添「重波よする伊勢の宮。古歌に曰く、片そぎの千木は内外に變れども誓ひは同じ伊勢の神風。」
鈴神楽 塩祓 真榊 帯舞 神迎 八幡 神祇太鼓 かっ鼓 切目 道がえし 四神 四剣 鹿島 天蓋 塵輪 八十神 天神 黒塚 鍾馗 日本武尊 岩戸 恵比須 大蛇 五穀種元 頼政 八衢 熊襲 五神